マンションなどの集合住宅に多いのが騒音問題です。
管理会社にも騒音に関するさまざまな相談がきていますが、相談に対して管理会社は実際にどのような対処をしているのでしょうか。
今回は騒音問題に対する管理会社の対処について解説します。
騒音問題が発生したら管理会社はどう対応するの?
騒音について確認する
ひと口に「騒音問題」と言っても、この中にはさまざまな可能性が含まれています。問題を解決するには騒音について重要な点をひとつひとつ確認し、方針を決めなければいけません。
確認すべきポイントは、大きく以下の2つです。
- 騒音となっている音の原因
- 音は客観的に問題のあるものかの判断
これらについて詳しく見ていきましょう。
① 騒音となっている音の原因は何?
まずは問題の原因となっている音は何なのかを突き止めます。騒音問題の原因になりがちなのが、大きく以下の2つです。
- 足音、話し声、テレビ、楽器の演奏といった生活音
- 給湯器、エアコン、排水音といった機械音
音の出処を突き止めるのは難しい作業です。管理会社には騒音に関する相談が多く寄せされるため対応には慣れていることが多いですが、それでもスムーズに進めるためには音に関する具体的な情報があるのが一番です。騒音を相談する際には、騒音と感じている音についてより詳しく教えていただけると早期解決につながります。
② その音は客観的に判断しても問題のあるもの?
音の原因が分かったとしても、その音が客観的に問題のあるものとは限りません。
相談している側は「騒音」と感じているわけですので、その音を非常に大きな音だと思って伝えてきます。しかし実際に調べてみると、客観的には些細な音であったり管理規約に反しているわけではないなど、音を出している側に落ち度がないケースも多いです。
本当に騒音かどうかは第三者が聞かなければ判断しづらいと思います。その第三者として客観的に判断するのも、管理会社の重要な役割です。
書面の作成
管理会社によっては、騒音に関する注意書面を作成してポストに入れたり、注意喚起の張り紙を掲示板やエントランスに貼るといった対応をしてもらえます。
騒音問題を早期解決するコツ
ここからは騒音問題を解決して快適的な生活を送るため、管理会社の目線から騒音問題早期解決のコツを解説いたします。
相談する際はできるだけ詳細に伝えるとスムーズ
騒音問題を解決するには、まずその音がどこから発生しているのかを突き止める必要があります。しかし、自分が実際に聞いたわけではない音の出処を調べるのはとても難しいことです。
問題となる音がどのように発生しているのかの手がかりがより具体的であれば、調べるのは楽になります。そこで押さえておいて欲しいのが、騒音と感じている音についての以下の情報です。
- いつ聞こえるのか(時間帯)
- どの辺りから聞こえるのか
- どれくらいの頻度で聞こえてくるのか
- どんな音が聞こえてくるのか
これらの情報がしっかりしていれば、管理会社が騒音の発生源を突き止めやすくなるため、結果的に早期解決に近づきます。また、どんな音が聞こえてくるかに関しては実際に動画や音声データに収めて渡していただくとよりはっきり分かるので効果的です。
騒音について管理会社に相談するときはこれらの情報をあらかじめメモなどにまとめて伝えていただけると、よりスムーズに問題を解決できる可能性が高まります。
実力行使は事件になることも!まずは相談を
騒音問題では、解決する前に騒音元の住人と揉め事を起こしてしまったというケースがよく発生しています。これは、例えば隣や上の住人による音がうるさいと感じた時に、壁や天井を叩いたりしてしまう方が多いからです。
さらに行き過ぎた例では、夜中怒りに任せて相手の玄関まで押しかけたり、インターフォンを鳴らしても出ないという理由でバルコニーを乗り越えて苦情を言いに行くこともあります。このようなケースでは警察が介入する事態に発展することがあり、管理会社側も騒音問題解決に向けての対応をうまく進めることができなくなります。
騒音に悩んだら実力行使はせず、まずは管理会社にご相談ください。
「騒音」トラブルは発生率大!
騒音は集合住宅で発生するトラブルの中で最も多いトラブルと言われています。逆に言うと管理会社へ騒音に関する相談が来るのは日常茶飯事であり、対応に慣れている管理会社も多いです。
入居者に平穏な生活を送っていただくためにも、トラブルの対応は慣れているプロに任せてみてはいかがでしょうか?